
NTTコミュニケーションズとマレーシアとの関わりは古く、電信電話公社時代の1990年代にさかのぼる。
マハティール政権下、天然ゴムのプランテーションやスズの産出を中心にした一次産業から、知的労働産業立国へと舵を大きく切りつつあったマレーシアが立ち上げたのが、「MSC(Multimedia Super Corridor) Malaysia」と呼ばれる国家プロジェクト。
MSCでは電力や通信、交通などのインフラを整備すると共に、「サイバージャヤ」と呼ばれるIT特区を各地に設け、海外の企業を積極的に誘致。
アウトソーシングを中心に雇用を創出すると共に、アジアのICTハブとしてシンガポールや香港に追いつき、追い越そうというものです。
すでにMSCエリアは国内20カ所以上に展開されている。
このサイバージャヤへの進出をいち早く進めたのが、当時のNTTです。
当初は、現地に即したアプリケーションを開発するR&Dセンターとしてスタートしたが、2000年代にプロフィットセンターに軸足を移し、NTTコミュニケーションズのアジア戦略と歩調を合わせるように投資を行ない、データセンターやオフィス設備を建設。
マレーシアは品質と価格のバランスがとれた選択肢として、金融機関を含め多くの一般企業にアピールできるのを利点としてサービスの拡大を続けています。